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関節リウマチの症状や検査方法について 監修:相模大野駅前タワー整形外科・リウマチ科 伊藤淳 院長

(4)関節リウマチを発見するには?

血液検査・尿検査
血液検査・尿検査

節リウマチを診断するための検査は、いろいろとあります。
最も手軽にできるのが「血液検査」です。血液検査では、血液中に含まれる「C反応性たんぱく(CRP)」の含有量を測定し、CRPがもし陽性ならば、全身性あるいは局所性に何らかの炎症が存在している可能性は高くなります。

次に有効なのが「免疫反応」です。関節リウマチでは、約80%が「リウマトイド因子(RF)」が陽性になることが分かっています。また、炎症が続いていると免疫に関係する蛋白(たんぱく)である『免疫グロブリン値』も高くなる傾向があるからです。

さらに、リウマトイド因子と同様に自己抗体の1つである「抗CCP抗体」の検査を行う場合もあります。この抗体は、関節リウマチ以外の病気ではあまり見られず、関節リウマチでない場合、陰性である信頼度(特異度)が高いといわれています。また、関節の表面の軟骨が破壊されるとMMP~3が高値になります。

X線検査(レントゲン検査)やMRI
レントゲン検査

その他、X線検査(レントゲン検査)やMRI、関節エコー検査などの検査も関節リウマチの診断の補助になります。

これらの診断をいくつか行い、臨床所見と合わせて総合的に関節リウマチかどうかを判断します。
関節リウマチは、今では症状がほとんど出ないような初期の段階でも発見できるようになっていますし、新しい治療法も研究され、早期発見、早期治療すれば治すこと(寛解:かんかい)も可能になっています。
ですから、関節リウマチが疑われる症状が有れば、一度、検査を受けてみられることをお勧めします。

また、何科を受診すれば良いのですか?という質問をよく受けますが、関節リウマチの新しい治療法や薬の情報を持つ専門医のいる「リウマチ科」や「膠原病科」を受診するのが良いと思います。ただ関節リウマチかどうかは血液検査である程度検討をつけることができるので、近くの「内科」や「整形外科」を受診しても良いでしょう。そして、もし関節リウマチの可能性があれば、専門医のいる医療機関で確定診断を受けて下さい。

<専門医を探すことができるホームページ>
●日本リウマチ学会:http://www.ryumachi-jp.com/
●日本整形外科学会:http://www.joa.or.jp/